「グランシップレコードコンサート」を開催しました!

7月28日(金)、グランシップ中ホールにて、「グランシップレコードコンサート」を開催しました。


CDやデジタル配信で音楽を聴く機会がほとんどとなった今、改めてアナログレコードが注目されているとか。そんなアナログレコードをホールの音響システムで聴くという、なんとも贅沢な企画です。プレミアムフライデーに合わせ、少し早めの17時からの開演です。

第1回目となる今回は、ビートルズとローリングストーンズの作品を取り上げました。ホールの音響システムから大音量で流れるロックに浸る…ご自宅ではなかなかできない体験ではないでしょうか。自宅用のプレイヤーからは聴こえない音も聴こえた、といったご意見もありました。


ステージ上にはビートルズ、ストーンズのレコードジャケットを展示しました。今見てもおしゃれで凝ったデザインが多く、これもレコードの魅力のひとつだと思いました。

ビートルズやストーンズに思い出のある方、音響システムにこだわりをお持ちの方、レコードに興味がある方など、いろいろな方にお越しいただきました。入場無料、途中入退場自由、という気軽な点もご好評いただけたようです。

今後は、皆様が聴きたいレコードを持ちこんでいただく企画などもできればおもしろいかもしれませんね。次回の詳細が決まりましたら、ホームページなどでご案内させていただきます。お楽しみに!



- : 11:25 : comments(0) : trackbacks(0) :

7/23(日)広上マエストロをはじめ、豪華ゲストも参加!「グランシップ音楽の広場2017」の練習を行いました。

本日7月23日(日)は、「グランシップ 音楽の広場2017」の練習が行われました!

今回はオーケストラと合唱が初となる合同練習を行うほか、豪華出演者が加わっての大規模な練習となりました。

私は、合唱の練習の様子を見させていただいたのですが、終始とても和やかで皆さん笑顔で練習に臨まれていました。

本日の練習では静岡児童合唱団・青葉会スペリオル、そして山梨県の合唱メンバーも集合しました。

16時からは初めて合唱とオーケストラが合同での合奏を行いました。広上淳一さんによる指揮とご指導のもと練習が行われました。

やはり、合唱とオーケストラでの演奏は、より一層迫力が増していました。皆さんも本番をイメージしながら演奏ができたのではないでしょうか。何より、指揮者の方を含め全員が音楽を楽しみながら、演奏されているのが伝わってきました。

合同ということもあり、とてものびやかで迫力のある演奏に仕上がってきました!

宮城まり子さんとねむの木学園の生徒のみなさんも、オーケストラや合唱団と当日の演目のリハーサルを行いました。

ソロ・コンサートマスターの徳永二男さんと、西本幸弘さんも登場!

オペラ歌手の吉田珠代さんと福井敬さんも参加し、本番に近い形での練習となりました。

皆さんの息がより合うようになり、本番まで残りわずかとなってきましたが、とても楽しみです!

 

文 グランシップインターン生:高波幸奈
写真 グランシップ撮影サポーター:猪熊康夫・山崎庸夫



- : 14:12 : comments(0) : trackbacks(0) :

7/17(月・祝)「グランシップ音楽の広場2017」合唱練習を行いました。


グランシップ音楽の広場2017」にインターン学生として参加させていただいている静岡大学3年石田伸です。
7月17日(月・祝)、本日は「グランシップ音楽の広場2017」の合唱練習が行われました。


13時半より練習が始まり、中ホール・大地で全体練習です。お暑い中たくさんの方に参加していただきました。
前半は主にイタリア語、ドイツ語の曲の練習です。
私は、第9とトゥーランドットの練習におじゃましました。前回までの練習で表現の仕方などの内容をしましたが細かい発音やフレーズなど仕上げに入るような内容となりました。

先生の白熱の指導もあり、皆さんの歌声からも熱を感じ取ることができました。まだまだ言葉が追い付かないところもありましたがこれからの練習で仕上がりが楽しみです。

後半の練習の前に休憩・・・・と思いきや参加者で集まり練習をしていました。手話の練習ですね!皆さん練習熱心で驚きました。

後半の練習は日本語の曲がメインです。私が練習をお邪魔したときはバックコーラスの練習をしていました。
パートごと音を確認して全体で合わせていく内容でした。初めに全体で声を出した時より素晴らしいハーモニーになっていました。どんどん上達していきますね!

オーケストラやソリストと合わせたときどのようになるか楽しみになりました。
本番まで一か月をきりました。ラストスパート頑張りましょう!!!

 

写真:グランシップ撮影サポーター 瀧下勇



- : 19:50 : comments(0) : trackbacks(0) :

4ヵ所で「人形浄瑠璃 文楽」レクチャーを開催しました!

グランシップで毎年10月に開催している「人形浄瑠璃 文楽」

公演開催を前にこの度、2日間で4ヵ所で文楽入門講座を開催しました。

 

ひとつめは、磐田市立豊田中学校。

文楽とはどういったものか、どんな役割があるかを知ることができました。

人形遣いの体験にも挑戦。

2020年に向けて、更に日本文化の素晴らしさを生徒のみなさんに知ってもらい、世界へ発信できるようになってほしいですね。

 

そして、夜からは静岡市のd-labo静岡さんでのセミナー。

参加者は大人のみなさん。半分以上の方は生の舞台をごらんになったことがないという事で、みなさん興味深く参加していました。

間近で見る浄瑠璃の迫力に圧倒されました。

この距離でのセミナーはとても貴重な機会です。

 

翌日は、御殿場市へ。

御殿場市では、来年3月にグランシップ出前公演として文楽公演を開催します。

まずは、御殿場市長へ表敬訪問。

文楽人形から、市長へ文楽せんべいの贈り物。

文楽の修行が何十年にもわたることに、若林市長が大変驚いていらっしゃいました。

是非3月の公演にお越しいただけばと思います。

 

その後は御殿場南小学校へ。

意外と重い文楽人形を体験してもらいました。足遣いはとても大変そうでしたね。

 

そして御殿場からグランシップへ戻り、県内の大学生向けのレクチャーを開催。

ここでは、唯一三味線の体験ができました。

筋が良いと清志郎さんにお褒めのコメントをいただきました。

最後には、技芸員のみなさんとお話のできるコーナーもあり、学生のみなさんは積極的に質問をしていました。

 

今回も、それぞれ参加者のみなさんに合わせた内容の講座で、とても有意義な時間となりました。

今回もハードスケジュールにお付き合いいただいた技芸員の吉田一輔さん、豊竹咲甫太夫さん、鶴澤清志郎さん、吉田玉翔さん、吉田簔太郎さん、吉田簔悠さん、ありがとうございました。

人形遣いの吉田一輔さんが「文楽を観たことがない人を一人でも減らしたい」ということをおっしゃっていましたが、グランシップも最大限お手伝いできるよう、これからも技芸員のみなさんと静岡県内各地を回っていきたいと思います。

 

「人形浄瑠璃 文楽」本公演はただいまチケット発売中。

人気公演ですので、お早めにどうぞ。

詳しくはこちらから↓

http://www.granship.or.jp/event/detail/1722

 

 

 



文楽 : 19:28 : comments(0) : trackbacks(0) :

7/15(土)「グランシップクリニックオーケストラ」に処方箋が配られました!

本日、8月13日(日)に行われる「グランシップ ビッグバンド・ジャズ・フェスティバル2017」に向けて、初めての合奏練習が行われました!

ご指導は毎年お馴染みの奥田"スインギー”英人さん。

この日メンバーは初めて顔を合わせるため、はじめはお互い探り合いながらの演奏で、ピリッとした緊張感がありました。しかし、奥田先生の“処方箋”のおかげで練習が終わる頃には、先生を中心に笑い声が聞こえるほどリラックスしたムードになっていました!

だんだんとそろい始めた足並みに先生もにっこり!「入口に立てた」というひとことをいただけました。

ソロパートをつとめる方はまだ定まっていない模様。誰がソロをやってもいい環境にすることで、演奏者が楽しめるように、また切磋琢磨することで、各々の力の向上が図れるように、という思惑があるそうです。
ソロをつとめるためには、静岡駅の地下で、休みの日に一人で演奏するくらいの度胸がいるとか…ぜひ見に行かせていただきたいです!

本番の8月13日まで残り3週間と少し!
先生曰く、「これから行われる個々のパート練習では“各自、自分に味付けを!”」とのこと。パートレッスンで味付けされておいしくなったジャズクリニック受講生達に、次の全体合奏ではどのような化学反応がおこり、どんなおいしい料理(演奏)が生まれるのか、とても楽しみです!!

文:静岡産業大学情報学部 森田 育水
露木 葵
撮影:グランシップ撮影サポーター 杉山 美矢子

 

  

 



- : 22:14 : comments(0) : trackbacks(0) :

7/2(日)「グランシップ音楽の広場2017」の練習を行いました!

7/2日(日) 「グランシップ 音楽の広場2017」の 本番まで残り約1ヶ月です!

今日は、10時からオーケストラのそれぞれの楽器ごとに分かれての分奏、13時から弦楽器と菅楽器・打楽器に分かれての分奏、15時から19時までオーケストラが揃っての合奏でした。指揮は副指揮のお二方、喜古恵理香さんと佐藤秀義さんによる練習でした。

やはり、パートごとより分奏、分奏より合奏の方が、迫力や厚みが増していて、圧倒され、思わず聴き入ってしまいました。特にアイーダ・トランペットがすごくかっこよかったです!だんだん完成に近づき、緊張感も感じられましたが、みなさん楽しんで演奏してらっしゃるように感じました。

合唱は、13時半からねむの木学園の皆さんと共に全体練習でした。

手話レッスンを1時間ほどした後、中ホールにて全体練習が開始されました。合唱団の皆さんが歌っている姿を見て、音楽は人と人とをつなぐ素晴らしいものだな、と感じました。

前回よりも皆さんの息が合って、ハーモニーも美しくなっていて、本番がより一層楽しみになりました。

 

文:静岡大学 島田一葉

写真:グランシップ撮影サポーター 猪熊康夫



- : 19:33 : comments(0) : trackbacks(0) :

「わくわく能楽教室」のお稽古が始まりました!

グランシップで毎年行われている「グランシップ静岡能 能楽入門公演」。

それに付随して、小学4年生から大学生までが能の謡や仕舞を学ぶ「わくわく能楽教室」がはじまりました。

今回参加するのは19名のみなさん。

静岡県能楽協会の玉井会長から日本の伝統芸能である能楽の素晴らしさをお話していただきました。

 

その後は、観世芳伸先生から摺り足や、仕舞の構えなども教えていただきました。

みなさんはじめてということでしたが、背筋がぴんとしてとても上手です。

また、能独特の声の出し方をする謡も体験。

普段、床で正座する機会も少ないかもしれませんが、お稽古を重ねるごと少しず慣れてくると思います。

今日は、1回目ということもあり、「体験」という雰囲気でしたが、これからコツコツとお稽古をかさねて、9/23の本番に向けて頑張っていきます。

 

お稽古の成果を発表するのは、9/23(土・祝)の「グランシップ静岡能 能楽入門公演」。

はじめて能に触れる方にも分かりやすいよう、分かりやすい解説とダイジェスト能をごらんいただけます。

料金が1,000円というのも魅力!

チケットは、6/25(日)より友の会先行販売を開始します。

毎年人気の公演ですので、お早めにお求めくださいね。

便利なWEB販売をご利用ください。

http://www.granship.or.jp/event/detail/1721

 

 



能・能楽 : 20:26 : comments(0) : trackbacks(0) :

6/17(土)「音楽の広場2017」オーケストラ・合唱練習。マエストロ広上淳一さんが登場!

6月17日(土)に「グランシップ音楽の広場2017」のオーケストラと合唱の練習を行いました。

オーケストラの練習には、世界のマエストロ・広上淳一さんが登場しました!

また、コンサート・マスターの西本幸弘さんも参加し、本番に近い形の練習となりました。

広上さんはピアニカを吹いて具体的な演奏方法の説明をしたり、わかりやすい言葉で曲を解説し、オーケストラの演奏をまとめていきます。オーケストラのみなさんはアドバイスを熱心に聞いていました。

合唱団は、前半はパートごとに分かれてレッスン。

休憩をはさんで後半は全パートが一堂に会して、南荘宏先生の指導のもと練習を行いました。

8月6日(日)の本番に向けて、ますます練習に熱が入る出演者のみなさんでした。

 

「グランシップ音楽の広場2017」の最新情報はこちらから!

 

 

 

 

 



- : 22:44 : comments(0) : trackbacks(0) :

静岡大学にて翻訳家&演劇評論家・松岡和子さんの講演会が開催されました!

グランシップで毎年開催している「子供のためのシェイクスピアシリーズ」。
7/30の開催を前に、数々のシェイクスピア作品の翻訳で知られ、劇作家でもある松岡和子さんをお招きし、静岡大学で「シェイクスピアの翻訳と舞台」と題してお話しをしていただきました。


シェイクスピアがどの時代にどのような作品を生み出していたか、喜劇が多かった時期、悲劇のほとんどを制作していた時代など、時代ごとにも捉える事ができました。
今回グランシップで上演される「リア王」の、英文での単語の使い方、他の作品に比べて「know」という動詞の使われ方の特徴など翻訳家ならではのお話しでとても興味深い内容となりました。


とは言っても「子供のためのシェイクスピアシリーズ」は、そのようなちょっと難しい事は考えずに、誰でもストーリーが分かりやすく楽しめる舞台となっています。
テレビや映像だけで触れるのではなく、生の舞台で役者が演じるエネルギーを感じる特別な経験は、きっと子どもたちの心に残ることでしょう。是非グランシップへご来場くださいね。

 

7/30(日)14:00開演
「子供のためのシェイクスピア『リア王』」
チケットは現在発売中。詳しくはこちらから。

http://www.granship.or.jp/event/detail/1719



演劇 : 16:10 : comments(0) : trackbacks(0) :

アントニオ・ザンブージョについて、音楽評論家の渡辺亨さんよりコメントをいただきました。

7月7日(金)に開催する「アントニオ・ザンブージョ〜郷愁の歌声〜」に出演するポルトガルの国民的シンガー、アントニオ・ザンブージョについて、音楽評論家の渡辺亨さんにコメントをいただきました。

(アントニオ・ザンブージョの動画はこちらからご覧いただけます。)

 

「遠いようでいて近く、近いようでいて遠い━━ポルトガルとブラジルは、このような関係にある。
言うまでもなく、ポルトガルとブラジルは、距離的には遠い。また、歴史的には、ブラジルは1500年にポルトガルの艦隊によって偶然“発見”され、16世紀から19世紀末までに至る長い間、宗主国と植民地という関係にあった。つまり歴史的な関係は深く、言語の面でも繋がっている。とはいっても、ポルトガルの公用語イベリア・ポルトガル語と、ブラジル・ポルトガル語は、文法や発音、単語などの点でかなり違いがある。
また、音楽に関しても、ポルトガルを代表する音楽はファドで、一方のブラジルはサンバ。この二つの音楽は、かなりかけ離れたものとして一般的には認識されているのだろう。しかしながら、ファドは、大航海時代にポルトガル人が異文化に触れたことによって生まれた音楽であり、ポルトガルの内部から生まれた民謡ではない。アフリカから奴隷として連れてこられた人々をはじめとする多様な人種と文化が混在しているブラジルとの出会いの中から生まれたポピュラー音楽(文化的混淆音楽)、それがファドだ。より具体的に言うと、ファドは、感傷的な歌謡モディーニャと軽快な踊りの音楽ルンドゥーを起源として、19世紀半ばに形成されたと言われている。
アントニオ・ザンブージョは、こんなポルトガルとブラジルの「遠いようでいて近く、近いようでいて遠い」関係を浮かび上がらせてくれる希有なアーティストであり、両国の音楽的な架け橋のような存在、と言っていいだろう。
アントニオ・ザンブージョは、1975年にポルトガル南部のアレンテージョ州ページャで生まれた。アレンテージョ州は、2014年にユネスコから世界無形文化遺産に認定された男女混声の合唱“カンテ・アレンテージョ”が根付いている地方で、ザンブージョ自身もこの伝統音楽のスタイルを取り入れてきた。
ザンブージョが世に出たきっかけは、ファドの大歌手アマリア・ロドリゲス(1920-99)の生涯をテーマにしたミュージカル『Amália』への出演で、彼はアマリアの最初の夫の役を演じた。ザンブージョは、この大きな評判を呼んだミュージカルへの出演を経て、2002年に『O Mesmo Fado』でデビューした。
通算3作目のアルバム『Outro Sentiago』(2007)は、ザンブージョが大きな音楽的飛躍を遂げた重要作だ。このアルバムには、ブルガリアン・ヴォイスの女性グループ、アンジェリーテとの共演による「Chamateia」という曲が収められている。ザンブージョは、ポルトガルのアゾーレス諸島の伝統音楽とブルガリア・ヴォイスの間に共通した感覚を見出したことから、アンジェリーテとコラボレートしたわけだが、幼い頃からカンテ・アレンテージョの合唱に親しんでいたからこそだろう。また、このアルバムでのザンブージョは、アマリア・ロドリゲスのレパートリーだった曲に加えて、ブラジルのヴィニシウス・ヂ・モライス&アントニオ・マリア作の「Quando Tu Passas Por Mim 」も歌っている。アラシー・ヂ・アルメイダをはじめ、ドリス・モンテイロやクリスチーナ・ブアルキ(シコ・ブアルキの妹)などが録音している曲だ。アラシー・ヂ・アルメイダ(1914-1988)は、30年代にノエル・ホーザの曲のインタープリターとして名を馳せたブラジルの女性歌手である。
ザンブージョは、この『Outro Sentiago』によってポルトガルのポピュラー音楽の最前線に躍り出て、なおかつ世界に大きく羽ばたいた。『Outro Sentiago』は、09年にイヴァン・リンス、ホベルタ・サー、ゼ・ヘナート、トリオ・マデイラ・ブラジルとのコラボレーション音源を3曲追加した形で、ブラジルでもリリースされたのだ。するとザンブージョのクルーナー・ヴォイスと洒脱な音楽は、カエターノ・ヴェローゾの耳に届き、「僕はもっともっとアントニオ・ザンブージョの歌を聴きたい」と賞賛された。
この後、ザンブージョは、ブラジル音楽やほかの地域の音楽との関係をよりいっそう深めていく。たとえば次のアルバム『Guia』(2010)では、ホドリゴ・マラニャォンの「De Mares E Marias」を歌っている。ホドリゴ・マラニァォンは、ブラジルの国民的歌手だったエリス・レジーナの娘マリア・ヒタに自作の「Caminho das Aguas」を取り上げられたことで名を挙げたリオデジャネイロ出身のシンガー・ソングライター。チェット・ベイカーを彷彿させる歌唱とジャジーなアレンジが光るザンブージョの「De Mares E Marias」は、『Guia』と同じ2010年にリリースされたホドリゴ・マラニャォンの『Passageiro』に収録されている曲だが、この年齢も比較的近い2人は同アルバムに収録されている「Quase um Fado」で共演している。
そしてスタジオ盤としては通算7作目にあたる最新作『Até Pensei Que Fosse Minha』(2016)は、カエターノと同世代の大御所シコ・ブアルキの作品集だ。このアルバムではシコ・ブアルキ本人に加えて、ホベルタ・サー、さらにはカルミーニョとそれぞれ一曲ずつデュエットしている。カルミーニョは、ザンブージョと同じく、ブラジル音楽に果敢にアプローチしている84年生まれのポルトガル人女性歌手。ちなみにザンブージョとカルミーニョは、アマリア・ロドリゲスのトリビュート盤『Amalia』(2015)にそれぞれ2曲ずつ参加していて、ザンブージョはカーボベルデ人女性歌手のマイア・アンドラーデ、カルミーニョはカエターノ・ヴェローゾとデュエットしている。
このようにザンブージョは、ファドやポルトガルの伝統音楽、ブラジル音楽、ジャズ、さらには中南米音楽、アフリカ音楽など様々な音楽に影響を受け、それらの要素を取り入れている。前作『Rua Da Emenda 』(2014)では、フランスのセルジュ・ゲンスブールやウルグアイのホルヘ・ドレクスレルの曲も歌っているのだから、このことだけでも、「ファド」や「ポルトガル」といった枠組みでは捉えきれない逸材であることが伝わるだろう。
ザンブージョの初来日は、2015年の〈ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン〉でのこと。このときは、ザンブージョ(歌とギター)、コントラバス奏者、ポルトガル・ギター奏者、バスクラリネット&クラリネット奏者、トランペット奏者といった5人編成。このような他に類を見ないアンサンブルだっただけに、ファドとボサノヴァとジャズとクラシックの室内楽を同時に聞いているような錯覚を覚える瞬間すらあった。
ザンブージョの音楽を聴けば、誰もが郷愁を呼び起こされるだろう。ただし、その“サウダーヂ(saudade)”は濃密ではあるものの、悲しみの色が強過ぎることなく、だからこそ僕らはザンブージョの音楽にうっとりと聞き惚れる。ザンブージョの歌は、真夜中に口にする温かいミルクのように優しく甘やかで、しかも40過ぎの男性ならではの色気にもあふれているから。そんな極上のサウダーヂに浸れる初夏が、間もなくやって来る。」

 

アントニオ・ザンブージョ〜郷愁の歌声〜」はチケット好評発売中です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



- : 19:38 : comments(0) : trackbacks(0) :
Page: 2/114  << >>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< September 2017 >>

Entry

Comment

Archives

Category

Link